オーラルケアとは何ですか?
歯科の二大疾患はう蝕(虫歯)と歯周病です。歯周病は、歯肉の炎症による出血・腫れを特徴とする歯肉炎と、歯を支えている歯槽骨が破壊される歯周炎の大きく2つに分けられます。
歯の疾患には自然治癒がありません。放置すれば、症状は悪くなる一方です。また歯周病に至っては、これといった自覚症状のないまま進行しているケースがほとんどです。高齢者が歯を失い義歯(入れ歯)が必要になるのも主に歯周病で歯を失うことによります。ですから歯周病を予防、治療することは、患者様の生涯にわたる健康管理の非常に重要な要素となります。最も有効な対策は、「自覚症状がなくても定期的に歯科を受診すること」です。
オーラルケアでは歯科衛生士が歯科医師と連携の上、患者様の御希望、症状に応じた歯周治療を行います。
どのようなプログラムがありますか? 費用は保険が適用されますか?
患者様のご希望、お口の状況に応じたプログラムをご用意しております。保険のルールに従って行う治療のほかに、保険ルールの縛りにとらわれず最適な治療法をご提案する保険外のプログラムが以下のとおりあります。
Scaling, Scaling Root Plaining (SRP)
歯周病を治療するためのプログラムです。病状により治療回数には違いがあります。歯周病の原因を明確にし、その原因を除去していきます。
60分 ¥11,000~
Supportive Periodontal Therapy (SPT)
歯周病治療プログラムを終了した方が、その後も安定した状態を維持していくためのメンテナンスプログラムです。
60分 ¥11,000~
PMTC・PTC
バイオフィルムを除去し、う蝕・歯周病を予防するためのプログラムです。ペーストの使い分け及びブラシ・カップなどを段階的に使用し、歯面に傷をつけず汚れを除去しエナメル質表層の滑沢化を図ります。
60分 ¥11,000〜
PMTCは虫歯の予防にも効果がありますか?
PMTCは歯周病予防や口臭予防とともに虫歯予防にも効果があります。大人の歯は、親知らず(前から数えて8番目の歯)を入れないで28本あります。この中で、前歯は12本あり歯面数は4面。奥歯は残りの16本で、歯面数は5面。すべての歯で、12本×4面+16本×5面=128面 あります。
ご自身でのケア(ブラッシング)に加えて、歯科衛生士がPMTCを行いケア不足を補いますので、より良い口腔環境の維持が望めます。
歯周病は年をとると誰でもなってしまうイメージがあるのですが、本当ですか?
それは大きな誤解です。従来の歯科医院では、虫歯が発見されてから削って被せる、そこがまた、虫歯になったら削って被せる、という処置が頻繁に繰り返されてきました。
それにもかかわらず、初期の歯周炎は発見されずに放置されてきました。また、歯周病の大きなリスクファクターである喫煙の習慣が非常に多いというのも、当たり前のように歯周病になってしまう、という現象を引き起こしている要因でした。
当院では、歯周病と虫歯の予防管理・指導を総合的に行い、美しさはもちろんのこと、患者様のお口と全身の健康づくりに貢献したいと考えます。
また、当院では歯周病で受診された患者様が適切なオーラルケアを行い、 その後もブラッシングなどのセルフケアと定期的なクリーニング(歯周治療メンテナンス)を行なった結果、ほとんどの方が健康な状態に回復されています。